遠のいていく意識の中で、彼は、あることを思い出した。

 

そうか。あのパイロットは、僕と似ている…あの頃の……僕に…。

そして、深い眠りについた。

 

 

目を覚ますと、あたりは暗かった。あれから、どのくらい時間がたったのだろう。

気がつくと、自分のすぐ側で、誰かの呼吸の音が聞こえた。

それは規則正しく、キラを安心させた。

キラはそっと、その寝ている少女の頭を、優しくなでる。するとその少女は、ゆっくりと目を覚ました。

 

「ごめんね、カガリ。ありがとう。」

 

その言葉を聞いた瞬間、カガリは安堵の涙を流した。目の前にいる、優しい眼をした自分の片割れを抱きしめる。

 

「よかった…お前っ……みんなのこと、知らない、なんて言うから…。」

「うん…ごめん。泣かないで…カガリ………。」

 

キラも、彼女のその温かなぬくもりに、そっと包まれていた。

僕のたった一人、血のつながった家族。

彼にとって、彼女の存在はなくてはならないものだった。そしてカガリも。

「大丈夫、カガリ。安心して。僕は大丈夫。」 「キラ…」

「それに、アスランも…。」 「キラ?」

「…アスランも、きっとくる。ここに。大丈夫…だから、……フリーダムは壊れちゃったけど…でも、それまでは僕が必ず君を、このアークエンジェルを守るから。約束する。だから、泣かないで。」

 

「ありがとう、キラ…。」

 

 

静かな夜に、彼らは、一筋の光を見つけた気がした――。




なつかしいです!
これは「悪夢」のすぐ後に秋が書いたものですね!
(なんでそこでフレイが出てくるのよってつっこまないでください苦笑)
どうやら秋はこの頃キラフレにはまってたみたいです〜
この回見た後は機嫌悪かったですね〜
だってキラが撃たれたから!!
シンにぶちギレでしたよ〜。
今はどっちも大好きですけどねwww